~動物病院の駐車場トラブル対策|近隣クレームの正しい対応方法~
動物病院のトラブルというと、医療ミス(獣医療過誤)をイメージされる方が多いですが、実はそれ以外のご相談もかなり多くあります。
その中でも特に多いのが、駐車場や近隣住民とのトラブルです。
例えばこんなケースです。
• 病院の駐車場があるのに、路上駐車してしまう飼い主さんがいる
• 他の人の駐車スペースに間違って停めてしまう
• それを見た近隣住民からクレームが入る
こうした動物病院の駐車場トラブルでは、「病院として責任があるのでは?」と不安になる先生も多いのですが、基本的には駐車している飼い主さん本人の問題です。
ですから、過度に自分たちが悪いんだと恐れる必要はないです。
「法的責任はない」とはいえ、近隣との関係が悪くなるのは避けたいですよね。
そこで現実的には、次のような対応をしておくのがおすすめです。
• 院内に「路上駐車はご遠慮ください」と掲示する
• ホームページに注意事項を載せる
• 予約メールで駐車場の案内をする
ポイントは、「ちゃんと注意しています」という姿勢を見せることです。
これだけでも、近隣住民からの印象はかなり変わります。
中には、
• 駐車トラブルを理由にお金を請求してくる
• 駐車している車の場所とまったく関係ないにも関わらず近隣住民というだけで、金銭を求めてくる
というケースもあります。
こうした請求については、基本的に一切応じる必要はありません。
むしろ一度払ってしまうと、「この病院は払う」と思われてしまうリスクがあります。
もし、そのような状況になった場合は
「当院は法的に関係がないため、お支払いする立場にはありません」
と、シンプルに伝えればOKです。
トラブル対応で一番注意してほしいのがここです。
近隣住民から、駐車している飼い主の
• 名前
• 住所
• 電話番号
などを教えてほしいと言われることがありますが、これは絶対にNGです。
理由はシンプルで、個人情報保護法で禁止されているからです。
ポイントはこう伝えることです。
「教えたくないのではなく、教えてしまうと、こちらが法律違反になってしまうので、できないんです」
この言い方にしておくと、無用な対立を避けやすくなります。
たまに強いクレームの方だと、「警察を呼ぶ」と言われることもあります。
また、実際に警察を呼ばれ、警察官から「この飼い主さんの情報わかりますか?」と聞かれることもゼロではありません。
たとえ、警察官から聞かれても答えてはいけません。
警察へは「正式な書面による手続を踏んでほしいです」でOKです。
正式な書面による手続き(照会書など)があった場合のみ、対応してください。
近隣の方から、
「ここに来ている犬ってちゃんと狂犬病の予防接種してるんですか?」
と聞かれることもあります。
これについては、そもそも全頭把握できるものではないので
「なんとも言えません」とお答えして問題ありません。
病院の立場としては「飼い主さんを管理する立場ではなく、あくまでも飼い主さんはお客様」という立場で臨んでくださいね。
ポイントをまとめると、
• 駐車場のトラブルについては、配慮していることを近隣住民に知ってもらう
• 万が一、駐車場トラブルで金銭を要求された場合は支払わない
• 飼い主の個人情報は近隣住民にも警察にも言わない(公的な手続きが踏まれた場合のみ対応)
万が一に備え、このポイントを押さえておくと安心かと思います。
当事務所では、獣医療過誤だけでなく、こういった近隣住民とのトラブルや飼い主への対応含め様々なご相談に対応しております。
弊所は、幅広いご相談に対して経験や知見を有しています。
「これってどう対応すればいい?」という段階でも大丈夫ですので、お気軽にご相談ください。
Copyright© 2008-2020 獣医師のための法律相談 / 弁護士法人フラクタル法律事務所 All Rights Reserved.
東京都獣医師会・横浜市獣医師会・千葉県獣医師会顧問